年度別受賞作品
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手紙でつなぐ感謝の気持ち

第14回 2010年度 受賞作品
入賞作品
作者名:近藤美香
所属企業:㈱両口屋是清 広報

記事(紹介文)


 お菓子が好き! お菓子をたくさんの方に好きになって欲しいと、販売職を迷わずに選んで15年が過ぎました。今から3年ほど前に思っていなかった広報への異動。戸惑いと不安の毎日でした。店頭で目にする当たり前の光景やお客様とのふれあいがなくなり、達成感や、やりがいに疑問を持ちつつ日々は過ぎて行きました。
 ある時、ふと思いました。私には接客で培ったお客様の気持ちを察し、お手伝いできることを。顔や姿が見えなくてもお菓子を多くの方に好きになってもらうことは販売職も広報も変わりないのだと。そんなある日お客様から電話が入りました。「両口屋是清さんって広報誌を出しているの?」
「はい、広報誌の発刊をしており、ご希望の方にお送りしています」と説明すると早速、お客様は、「送ってくれる? 楽しみに待ってるよ!」と言って電話を切りました。
 「楽しみに待ってるよ!」。その一言にハッとさせられました。「嬉しい!」心からそう思い、すぐに手紙を書き始めました。ご希望いただいた嬉しさ、今後も愛読してもらえるように広報誌作りに携わることなど、素直な気持ちを手紙にし、広報誌をすぐにお客様へお送りしました。今までにない達成感がこみ上げ迷いは消えました。
 その後もお客様からの広報誌へのご希望をいただいた際は手紙を添えお送りすることに心がけています。ある日、私のもとに一通の手紙が来ました。広報誌をお送りしたお客様からのお礼のお手紙でした。「えっ、何で手紙!? 当然のことをしただけなのに」。不思議な気持ちでしたがお客様の手紙には、「迅速な対応と手紙を添えてくれたことが嬉しかった。今後も楽しみにいます」と書かれていました。
 お客様からの手紙をいただいた瞬間に気づきました。手紙には人の心に届く力があるのだと。それ以来、お礼や感謝の気持ちはなるべく手紙にしてお客様にお送りするように心がけています。顔が見えないお客様も多くいらっしゃいますが、なるべくお相手の方を想いながら私自身の言葉で伝わりやすい内容にしています。今では広報誌をお送りするたびにハガキをくださる方もいらっしゃいます。とても嬉しく思うと同時に感謝しています。
 広報へ異動して間もなく3年目を迎えますが、あの日初めてお客様から手紙をいただいた喜びは今でも覚えていますし大切にしています。今後も手紙でつながるお客様との関係を大切に、広報という仕事に向き合っていきたいと思います。

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