年度別受賞作品
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第5回選評

第05回 2001年度 受賞作品
選評
作者名:高見マーケティング研究室主宰 実践女子大学講師 高見俊一氏
所属企業:

記事(紹介文)


 応募数は昨年を大幅に上回り、総数は636作品にも達しました。特に会員企業からのものが増え、あったか・えっせいも定着しつつあるように思います。しかし、内容的にはややマンネリかなという感じも受けています。今年の特徴は、高齢者の方や身障者の方々との触れ合いをテーマにした作品が多くノミネートされたことです。一般的には、買物に慣れていなかったり、やや心を閉ざしていてアプローチしにくいお客様と受け止められていますが、一歩踏み込み、心から接することで、販売員の心の支えになったり、逆に、販売の在り方を教えてもらうという関係が多く見られました。
 最優秀賞、安西美枝子さんの作品「手話で伝えた『ありがとう』」は耳の不自由なお客様に筆談で一生懸命ご要望を聞き取り、最後に、朝礼で学んだ手話と笑顔でお客様の満足を受け止めるという対話を通じての心の触れ合いをテーマに、そしてA部門の優秀賞 ㈱リオグループホールディングスの平山美奈さん「お弁当と記念撮影と」は、後半で修学旅行に来ていた養護学校の学生との「ありがとう」の交歓、B部門の優秀賞、森山志保さんの作品「お年寄りと社会をつなぐ買物」は、街の小さなスーパーでのおばあさんへの店員さんの機転のきいた配慮、結果として、3作品とも、身障者、高齢者というハンディキャップを持った人たちとの触れ合いで「販売職」についている誇り、喜びを啓発されています。これからの時代を象徴する現象に、十分対応できるという可能性を見ることができました。
 佳作の中では、A部門、㈱新星堂の小笠原伊津子さんの「ラジオで聴いたあの曲は?」、杉本宏美さんの「おまえ、本当にきれいだよ」は、接客のプロセスでお客様の心が開いて行く、それを励みに成長していく姿が見られます。
 B部門は、福田愛さんの「祖母と訪ねたレストラン」は、車椅子の祖母を連れてのレストランでの食事、そこでの接客の違いをクローズアップ、そして、加藤慎吾さんのマニュアルを超えた温かさ、「焼肉屋のおネエちゃん、永遠に~」は、見事な文章力でマニュアルの限界を表現しており、それぞれに持ち味のある作品になっているように思います。
 21世紀の前半は大人の時代、高齢者の時代になります。日本人の平均年齢は40歳から45歳に近付きます。販売員よりお客様の方が年齢が上になるケースが増えてきます。その時、知識も経験も豊富なお客様にどう接客するかは、難しい課題ですが、実際には、お客様に徹底した心のこもったサービスをすることで、自然と問題は解消しています。
 販売のスタイル、販売員に求められる能力がここに来て大きく変わりつつあることを感じます。基本は、お客様のために真心をもって接すること、しかし、それを可能にするには、豊富な商品知識、そして笑顔がお客様へのメッセージであり、お客様からの応えであることを応募いただいた作品から学ぶことが出来ました。
 これまで数多くの優れた作品が生まれています。これは、専門店にとって貴重な財産です。社員教育の教材として、社員の動機付けに活用して欲しいと思います。一段と高度なレベルに到達したお客様に十分ご満足いただける専門店目指してお互いに頑張りましょう。

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